片手打ちドリルで普段は意識しない細部まで注意を払う

打ちっぱなしなどで上級者の練習を見ていて、片手打ちをしている人を見かけたことはありませんか?

もちろん、本人はさまざまな理由でこの練習を行っていますが、端から見ていると一体どういう意図があって行っているのかイマイチわかりません。

そこで、今回は片手打ちトレーニングの効果と方法を教えましょう。

右手の片手打ちはテイクバックからインパクトまでの確認

まず右手での片手打ちには、テイクバック、トップ、ダウンスイング、インパクトの動きを確認するという目的があります。

16-1 チェックすべきポイントは人それぞれですが、主に:

  1. 右肘がちゃんと下を向いているか
  2. トップでも肘・手首の角度をキープできているか
  3. ダウンスイングのときに手首がほどけていないか

などが挙げられます。

またテイクバックでクラブが真横にきたときのフェイスの角度も確認しましょう。

クラブフェイスが12時の方向か、ちょっと前傾くらいにあるのが理想です。この位置でフェイスが上を向いていたり、逆に前傾しすぎている場合は、おそらくインパクトでもフェイスが明後日の方向を向いているでしょう。

16-2 フェイスは自分の手のひらのように、常にどの方向を向いているかわかるようになるまで感覚を磨いておきましょう。

左手での片手打ちはローテーションと遠心力を感じる

右手がインパクト前の確認なのに対し、左手の片手打ちはインパクト後の動きの確認に効果的です。なかでも左手一本になったことで余計な力が入らなくなるため、フォロースルーではクラブヘッドの重さで遠心力を感じられるようになるでしょう。

16-3 また、このときに左手のローテーションのタイミングも確認しておくといいでしょう。ローテーションとはフォロースルーで左手の向きを変える動きのことで、これがスムーズにできるようになるとフォロースルーがスムーズに行えるようになるため、インパクトまでに余計な力が入らなくなります。

さらに、オーバースイング気味の人はぜひ左手一本でスイングしてみて、左肩の位置を確認してみてください。インパクトする前に左肩が前向きに開いてしまうようであれば、ここでその癖を矯正し、クラブヘッドが降りてくるのを左肩が待つイメージを体にすり込みましょう。

16-4

植村 啓太
16歳からゴルフを始め、その後23歳の若さでツアープロと契約し、ツアープロコーチとしてデビュー。大場美智恵プロや服部道子プロをはじめ、現在まで多くのツアープロのコーチを担当する。2005年には自身が主宰する「K's Island Golf Academy」をオープンし、多くのアマチュアの指導にあたる。ゴルフ誌、ゴルフ番組をはじめ、幅広いメディアに出演し、ゴルフの魅力を伝えるとともに、インストラクターの育成にも力を注いでいる。
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