植村 啓太
16歳からゴルフを始め、その後23歳の若さでツアープロと契約し、ツアープロコーチとしてデビュー。大場美智恵プロや服部道子プロをはじめ、現在まで多くのツアープロのコーチを担当する。2005年には自身が主宰する「K's Island Golf Academy」をオープンし、多くのアマチュアの指導にあたる。ゴルフ誌、ゴルフ番組をはじめ、幅広いメディアに出演し、ゴルフの魅力を伝えるとともに、インストラクターの育成にも力を注いでいる。
アイアンはクラブヘッドの上部に重心があるため、普通に打っただけでもバックスピンがかかるような構造になっています。ただ、プロのようにグングン空に伸びるようなバックスピンをかけたいという場合は、ボールをアイアンのフェイスに沿って動かすような意識が必要です。
アイアンの基本は、スイングの最下点をボールより前にするダウンブローです。つまり、ボールに当たる時点ではクラブがまだ下へ動いているということです。
ダウンブローで打つと、クラブヘッドがボールを上から下と擦るように動くため、アイアンのフェイスにある溝に沿ってボールにバックスピンがかかります。このフェイスを縦に使う意識を持つことで、アイアンショットにバックスピンがかかるようになります。
ダウンブローに打つには、グリップをボールより前にもっていく「ハンドファースト」の意識が重要になってきます。これはなぜかというと、スイングの最下点が絶対にグリップエンドの真下にくるからです。
つまり、体の正面でグリップを止めてしまうと最下点はそのまま体の正面にきてしまい、ボールより前にくることはありえないということです。
このようにハンドファーストの意識を持つことで、最下点は自然とボールより前にいき、クラブヘッドがうまくボールに下に潜り込んでくれます。ただこのとき、体まで一緒に前にでてはいけません。あくまで前へ出るのは手だけで、体はいつも通りの位置で回転することを心がけましょう。