「打ち込み」は取り返しのつかない事故を招きます

ゴルフの「打ち込み」とは、前の組がまだコース上に打てば届く距離にいるにも関わらず、ショットしてしまう行為のこと。これは大変危険な行為です。もしもショットした打球が前の組のプレーヤーに直接当たってしまったら、これは取り返しのつかない事故につながるからです。ゴルフは自分たちの組だけでなく、前後の組への気遣いも重要なのです。この「打ち込み」に関しては初心者だからと言って許されるものではありません。ゴルフ場で最も危険な行為、それが「打ち込み」であるとしっかりと胸に刻んでおきましょう。

スロープレーよりも「打ち込み」に注意

なぜ「打ち込み」を絶対にしてはいけないのか、それは非常に危険な行為だからです。「フォアー！」のページでも説明しましたが、ゴルフのボールは新幹線と同じ時速200kmものスピードで飛んでいます。それが当たると大ケガの原因となり、最悪の場合は死にいたる事故につながります。あなたの危険なショットが、自分の組と打ち込んだ相手の組の楽しいプレー時間を、一瞬で最悪の時間に変えてしまうのです。
よく、前の組のプレーが遅いために、自分のペースが乱されそうになって、打ち込みをしてしまうベテランゴルファーがいるようですが、それは、マナーやルールを守らない行為です。どのような場合でも、じっと自分がプレーする順番や時間を待つ事も、ゴルファーとして大切な心構えなのです。

自分の飛距離を把握しておこう

打ち込みをする気がなくても、自分の予想以上に思わぬ飛距離が出てしまい、気がついたら前の組に打ち込んでしまった、というようなこともあるでしょう。

初心者の頃は、どうしてもミスショットが多く、クラブのスイートスポットでボールを打つ確率が低いものです。そうすると、平均的な飛距離は出なくなります。しかし、ごくたまに、芯を食った爽快な打球音とともに、グイーンと飛距離が伸びる事もあります。すると、打ち込みをするつもりはなくても、ボールが届いてしまうこともあるのです。

このようなことを防ぐためには、自分の飛距離を把握しておくことが大切です。「調子が良い時のベストスイングであったら、●ヤードは飛ぶから、ここから打てば安全だ」という判断をするべきでしょう。「届かないから大丈夫」という判断は、実は一番危険です。同行しているプレーヤーから促されても、その時はやんわりと辞退しましょう。「もし、前の組に打ち込みしてしまったら、とんでもないことになりますから・・・」この位の余裕は持ちたいものです。また初心者だからということで、早く打ってプレーを進めなければ、という使命感は一度捨て、常に冷静に状況判断することも大切です。

「打ち込み」された時には冷静に対応を

打ち込みをされた時には、すみやかに後ろの組のゴルファーに申し出ましょう。危険な行為ですから、多少語気を強めた言葉でお話する位は許されると思いますが、できるだけ冷静な対応をしてください。ゴルフは、紳士、淑女のスポーツです。ゴルフ場は社交の場であり、争いをする場所ではありません。打ち込みをした相手の態度が納得いかない場合は、ゴルフ場に裁定を仰ぎましょう。

場合によっては、スロープレーを理由に打ち込みを正当化するような「棒振り」もいると思います。その場合は、口論するだけ無駄かもしれません。速やかにラウンドする順番を譲って先にプレーしてもらった方が、気持ちよくプレーできるでしょう。その位の大らかな気持ちを持つことも大切です。

ゴルフの基本は前の組がいなくなってからと心得よう

ゴルフはゴルフ場という自然の中で、楽しむスポーツです。礼儀正しさとスポーツマンシップを示しながら、洗練されたマナーでふるまうことがゴルフの精神です。前の組がいて、まだ真剣なプレーをしているのであれば、その勝負を邪魔するような無粋な行為を憎むことが、ゴルフというスポーツを愛するゴルファーの矜持ではないでしょうか？

ゴルフの基本は、前の組がいなくなってから。それまでは、フェアウェイを眺めながら、どのようにこのホールを攻略していこうかと、思索に耽ることもゴルフの愉しみのひとつです。

ゴルファーは誰もが初心者を経験しています。もし、あなたがゴルフを続けるうちに前の組に初心者が居てプレーが遅いという場面に遭遇するかもしれません。そんな時は、自分が初心者だった頃を思い出してください。そして、前の組のプレーが終わるのを大きな気持ちで見守りましょう。

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じゃらんゴルフ編集部

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